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コールセンターが蘇った事例(1):背景と抱えている問題点

私はこの業界に長く身をおいていますが、コールセンターが抱えている問題には業界や業種に関係なく、共通したものも少なくなく、その中で改善した事例について記すことが出来ないかと模索していました。
これまで事例紹介については、守秘義務があるため、核心に触れるものはなかなか書きにくい点があったのは事実ですが、少しでもお役に立てればと思い、今後は契約上問題のない範囲で書き記してみたいと思います。

今回の事例紹介はかなり長文になることが想定されますので、いくつかに分けてご紹介できればと思います。


某コールセンターの概要


ご依頼をうけたコールセンターは、某大手のコールセンターです。今も業界では名だたる企業で、皆さんも一度は耳にしたことがある会社ではないかと思いますが、今回も守秘義務の関係上、名前や具体的な手法は控えながらご紹介したいと思います。

このコールセンターは、通常インバウンド(電話受信)で行うものを、お客様とのコンタクトを積極的にとり、他社とのサービス面の差別化のために、戦略的にアウトバウンド(電話発信)を取り入れてみたいという意向の下、既に稼働しているインバウンドコールセンター(カスタマセンター)とは別に、実験的に開設されたコールセンターでした。

このコールセンターでは、以下の5つを目的に運営(オペレーション)されていました。
  1. 顧客満足の向上
  2. 顧客の離反予防
  3. 売上機会の創造
  4. 障害状況の改善
  5. 離反顧客の奪回
上記の内、1に関しては、全業務に及ぶものとし、2~5については専門の部隊(チーム)が編成され、それぞれ専用のブースが割当られていました。規模は実験的なものもあってか、100席未満のものとお考え下さい。
業務内容の他に、組織編成や運営の考え方も、少し特徴的で、それぞれのチームの規模は状況によって都度変わり、組織編成も運営も臨機応変に再編成出来るようにしたいと考えていらっしゃいました。



コールセンターが抱えた問題


私に依頼があった時期は、コールセンター稼働開始から約8ヶ月経過していました。
当初の計画では、3ヶ月間の稼働準備期間を経た後、半年から徐々に収益が上がる計画でしたが、8ヶ月経過時点で、目標の3分の1の達成しか出来ておらず、累計実績では、計画の5分の1程度でした。

私への依頼は、まずはこのコールセンターの単月度売上目標を計画通りに達成させることと累損を取り戻し、当初の計画どおり達成させることでした。

ちなみに私に託された期間は、依頼日から1年間でした。


このコールセンターの抱えた問題は、売上目標の未達だけではなく、その直接的な要因として、
  • ブース稼働率の低下
  • 目標達成意欲の低さ
も問題点として既に掲げられていました。

このセンターの場合のブース稼働率とは、ブース(オペレータの席)全数に対する実稼働ブース数の割合を言っていましたが、これが常に10%欠損しており、ブースの稼働は90%しか稼働していない状態でした。

さらに常に、離職者が数名いる状態で、定着率も低く、毎月求人広告を掲載し、採用面接も毎月のように実施している状態でした。

目的達成意欲の低さについては、依頼当初は気が付きませんでしたが、従業者の視線が異質だったことはすぐに感じました。



前任者からのヒアリング


冒頭申し上げましたとおり、このコールセンターは通常インバウンドで行うものを、積極的にお客様とコンタクトをとり、顧客満足度と売上(収益)の向上を狙うために新設された部門です。

コールセンター長(センターマネージャ)とスーパーバイザーと呼ばれる管理者は、インバウンドコールセンターからの出向者で、オペレータは新規採用が約8割、残り2割は管理者と同じく出向組でした。

このコールセンターは、クライアントのコミュニケーション戦略において、消費者(利用者)と積極的にコンタクトを持ちながらコールセンター部門自らが収益部門として自立し、また消費者の様々な情報収集を行い、関係部門に情報を提供する「情報ハブ」的な機能も期待された戦略的且つ実験的な新設コールセンターでした。
従って当初から売上等の目標が設定され、本体事業との連携を将来に行うためのかなり重要な事業戦略をスタッフ全体で共有し各自がオペレーションするものでした。

私に本事案が相談されたの時期は、既に8ヶ月経過した時点で、計画そのものが頓挫しそうな状況でした。
私への依頼は、計画からかなり遅れていた体制を1年間で構築しなおし、それを軌道に載せることと、収益計画においても当初の計画に戻すという内容でした。

私に依頼がきたタイミングは、センター長とスーパーバイザーが出向元に戻るタイミングで依頼され、その前に、各人から状況をヒアリングしましたが、実績が上がらない理由は、先に申し述べた「ブース稼働率」と「従業者の目標達成意欲」に問題があるとのことで、特に新しい情報は引き出せずにいました。

業務管理状態については、責任問題に繋がることを恐れてか、あまり協力的ではなかったように感じましたので、私からは、情報開示の状況を確認しました。

私が確認した情報開示の状況は、主にセンター内部、つまり従業者に対するものの確認で、以下の三点だけを確認しました。

  • コールセンター(部門)の目的と事業戦略的位置づけ
  • コールセンター(部門)の目標数値の開示
  • 人事考課(評価)制度と部門内キャリアパスの有無

コールセンターの理念やミッション、ビジョン等は、きちんとした社内文書がありましたので、あえて聴かず、センターの目的と本体事業との戦略的な位置づけを従業者に説明したかを確認しました。

目的は伝えたとのことでしたが、戦略的位置づけや期待などの説明はしていなかったようです。
理由は、オペレータなど一般従業者に言っても理解されないだろうという理由でした。

部門の目標数値は説明しているとのことで、個々人に対しても目標数値を落としこみ、細かく説明しているという回答でした。

人事考課(評価)制度やキャリアパスについても入社時に説明済みとのことでしたが、各制度などは本体コールセンターのインバウンド業務で使用していたもので、キャリアパスも部門内のものではなく、全社的なキャリアパスでした。

このコールセンターは、クライアントにとっては新しい試みであり、また実験的な試みだったので、参照するものも少なく、既存の仕組みや制度を利用することは致し方ないことですが、多くの原因をコールセンター従業者個々人の能力不足に結論付け、既存の仕組みや制度を見直しをすることなく、今まで運用していたようでした。

新しいことへの期待と不安が、相当に担当責任者たちにはあったのはすぐに解りました。



コールセンターのシステム状況


このコールセンターは電話発信(アウトバウンドコール)を行う部署でしたが、コールセンターの電話交換機(PBX)はかなり高機能で、ACDやレポートのシステムもかなり立派なものが導入されていましたが、全てが受信対応業務(インバウンドコール)のためのもので、発信業務にはあまり必要がないもののように感じました。

正直な所、このシステムとレポートで前任者はどのように管理していたのか疑問を感じましたが、トラフィック(電話回線の利用状況、埋まり具合のようなもの)の状態をみているだけでした。

ちなみにACDとは、「自動着信呼分配装置」と呼ばれるもので、オペレータに電話を適切に分配するシステムのことです。通常は、オペレータのスキル(技能)や稼働時間、着信対応件数、発信箇所(どこから)や着信番号などによって最適に振り分けるための装置なのですが、電話をかける発信業務にはあまり使うことはありませんが、これが導入されていました。
またPBX(電話交換機)も相当に立派で、一度に電話を処理するような受信業務であれば考えられなくもないのですが、電話の使用方法がまちまちで交換機の負担がそこまでない今回の業務においては、多少なりとも過分のシステムのように感じました。

前任者たちはコールセンターシステムの専任担当ではなく、業務上支障が生じたり、不具合が出れば、その都度、システム会社に対応を一任したようで、彼たちへのヒアリングからは十分なシステム情報を聞き出せませんでしたが、システム概要と前任者たちが受信業務は経験があり得意ですが、発信業務については不慣れか若しくは未経験でした。






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